会長挨拶

会長挨拶

公益社団法人日本鉄道広告協会

会長 新井 良亮

公益社団法人日本鉄道広告協会

会長 新井 良亮

 2025年を振り返りますと、海外は政治的、経済的な大きな影響を受けた一年であったと言えます。特にアメリカの保護貿易主義的な関税政策の影響をもろに受け、世界経済の不確実性が一層高まっています。国内では賃上げ上昇が落ち着き実質賃金はプラスとなり、底堅く推移し、企業の設備投資は拡大基調を維持しています。今年度の物価は2%であり、実質GDP成長率は1%前後と予想されています。

 鉄道事業の業績推移を見ると、各社の地域性、路線の周辺人口等々によって特徴はあるものの各社の営業施策の展開や沿線の活性化、地域との連携など、経営努力の結果が顕著に現れており、ほぼコロナ禍前の水準に近づきつつあります。しかし、鉄道事業を取り巻く経営環境の厳しさは今後も変わらず、社会、経済におけるその使命や役割は、今も昔も何ら変わってはいません。社会構造が劇的に変貌を遂げている時代にあっては、益々増大こそすれ減少することなく、今後とも日々の生活基盤として国民の足としての期待をしっかり担っていく事が何より求められています。


 広告業界を見れば、コロナ禍後の落ち込みから順調に回復し、総広告費は三年連続で過去最高を更新し、特にデジタル広告分野が市場全体を牽引しています。但し、新聞や雑誌など紙媒体広告の減少に見られるようなマス広告の価値低下をはじめ消費者による広告回避や少子高齢化よる市場減少など大きな課題を抱え、更にはデジタル技術の活用や広告会社の質への転換が強く求められています。

 鉄道広告とて例外ではなく、コロナ禍後は大変厳しい現実に直面してきました。しかしここ最近では、各社の様々な経営努力や新規施策と鉄道事業の回復と相俟って、業績はあと一歩のところまで来ており、何としても業界レベルの水準を確保していかなければなりません。社会が大変革の時代にあって、鉄道広告も同様に改革を求められています。経営の質的向上を図り選択される媒体になるべく、マーケットのニーズを徹底的に追求し、出せば届く媒体から価値を創出する媒体に脱却していく事が必要です。そのためには、営業部門の近代化、人材の育成、AIの活用、効果の可視化や透明化などに喫緊に取り組まなければなりません。
景気回復基調にある日本経済のフォローの風に乗って、この難局を乗り越えていきたいものです。

この一年が会員社の皆さまにとって、輝く希望の年でありますことを心より願っています。

以上